アーティストトレーディングカードの世界

今、ATCと呼ばれるカードがはやっているのをご存知でしょうか?(写真はTIM HOLTZ氏の作品)

主にスクラップブッキング愛好者や、画家、イラストレーター、写真家さんなどを中心に近年盛り上がりを見せている、トレードムーブメントです。簡単に言うと、自分が作ったカードを名刺のように交換するというものなのですが、ATCとはアーティストトレーディングカードの略からも分かるように皆さん作成される方はアーティスト。自分の趣味やスキルを活かして独特の世界観を小さな2 ½ × 3 ½インチの中に詰め込んできます。それぞれの作成者の色が出て、とても面白いと話題になっています。

ルールは簡単で2 ½ × 3 ½インチのサイズを守る事、手作りである事、そして金銭での取引をしない事などです。

元々、1997年にチューリッヒのアーティストmvänçi stirnemannさんが考案し、今では世界中の人々に交換され続けています。スタイルは、アンティーク調のものもあれば、かわいいものもあり、写真を使ったアーティスティックなものもあったりと様々。

同じレイアウトでも何しろ手作りなので、インクのにじみやかすれもあり、それはもう文字通り世界に一つ。日本ではまだまだ知名度が低いですが、味のあるイラストやスタンプ、立体感あるチャーム、リボンや切り抜き、切手やねじ、さびた歯車…などなど、小さな枠の中にも表情豊かな世界が広がります。

今では、ATCを紹介するサイトも多々あります。

http://www.artist-trading-cards.ch/index.html

 

先にご紹介したカードの作成をされたTIM HOLTZ氏はスクラップブッキング界では有名なアーティストで、スタンプや金属小物などを組み合わせて、アンティーク調のすばらしい世界観を紡ぎ出しています。

彼のスキルで注目したいのが、インクの使い方。ディストレスインクというさびや汚れのような質感を出すインクを使うことで、新品のまっさらな紙がみるみるうちに味のある作品に変わってゆく様子は必見です。彼のサイトには作成動画などもあります。このインクは専門店などで日本でも簡単に手に入ります。

彼のサイトはこちらから

http://www.timholtz.com

 

最初は私も見て楽しんでいただけで、作れたらいいなとは思いましたが、こういうものを作るには美的センスが凄く必要で簡単にはできないだろうなと思っておりました。

薦められていざインクを手にしてみるとあまりの作業の楽しさにそんな心配は全く気にならずに、どんどんいい感じに味が出てくるのでスタンプを押したり飾りを付けてみたり、家にあるがらくたを汚して貼付けてみたり、古い外国の切手を貼ってみたり…そんなこんなで時間を忘れるほど楽しんでしまいました。簡単に出来るので、まずははじめてみるのが一番だと思います。

進めてゆく中で、新たな発見やインスピレーションなどが湧いてくるのでものを作る事が好きな方にはたまらない趣味になると思います。上記で紹介したATCなどはさらに、楽しんで作ったものを交換して友人の輪も広がります。

クラフトに興味のある方は一度、スクラップブッキングというキーワードで検索してみてはいかがでしょうか?

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