いよいよW杯の決勝ですね!

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約一ヶ月にもわたり開催されたサッカーの祭典2014 FIFA WORLD CUP BRAZILも残すところ3位決定戦、決勝の2試合になりました。

日本の選手達も結果は残念でしたが、最後まで本当に良く戦ってくれましたね。私が日本が勝つ前提で対戦国となる相手として予想したD組1位、2位の予想のイングランド、イタリア双方共に予選敗退という厳しい結果になりました。私の予想は大ハズレだったのですが、決勝トーナメントは大方の予想通りといいますか、予選グループで1位のチームが順当に勝ってゆくという展開になりました。

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その中でも、先日行われた開催国ブラジルとドイツの試合は今大会最大の事件とも言っていい結果となりました。

なんと、あのサッカー王国が前半だけで5失点、後半には途中0-7という場面もあり『これは暴動が起こってしまうのでは?』と思ってしまうぐらいのワンサイドゲームになりました。

主力のネイマールは脊椎骨折で離脱、ディフェンスの鍵でもありキャプテンのチアゴシウバも累積イエローで出場停止、その他けが人続出などで本調子でなかったものの、まさかこの点差とは…その点、ドイツも直前にメンバーがインフルエンザに集団感染するなど万全ではなかったと考えると万全だったらどうなってしまっていたのでしょうか、ドイツおそろしや。

ベスト4の反対側の山は今大会絶好調のオランダと、いまいちぴりっとしないアルゼンチンの対決。前節では延長の後半にPKに備えてGKを変えるなど、監督の采配が大当たりのオランダは下馬評では有利と思われましたが、まさかのフル120分でもスコアレスドロー。またもやPK戦となりました。最終的にはキーパーを代える余裕がなかったオランダが今度は負けてしまい、アルゼンチンが決勝に駒を進めました。

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それにしてもPKで勝敗を決めるってとても残酷ですよね。

ここまで国の威信を掛けて戦ってきた選手達にたった1球の差で勝負を決めるプレッシャーをかけるのってどうなのかなと思っちゃうんですよね。ってのは、南アフリカでの駒野選手の様に4年ごとにあの時は!と話題にされる訳じゃないですか、これはすごく本人にとってもきついだろうなぁと思います。

個人的にはとってもくだらない提案なのですが、延長戦はボールを2つに増やして、ゴールが決まったら試合終了という形にすれば良いのにと思っております(笑)2つなら守備と攻撃が間に合わないので、すぐ点が入りますものね。

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さて、話は横道にそれましたが、上記写真は1990年の決勝、今年はこの対決の再現、ドイツ対アルゼンチンとなりました。前回はベッケンバウアー監督が指揮し、闘将マテウス、日本でも活躍したリトバルスキーやブッフバルトを擁した西ドイツが1―0で勝ちました。その前にも一度対戦がありますが、その時は例の『神の手』疑惑の大会でマラドーナ擁するアルゼンチンの勝ち。今のところ五分五分の両国の戦い、さて今回はいかに!

今回は私が注目する守備のキープレイヤーを各チーム紹介してみたいと思います。

■ドイツの鉄壁の守護神ノイアー

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伝統的にドイツはキーパーが強い国で有名ですよね。ちょっと前を思い出せば、オリバー・カーンという鉄壁の守護神がいました。さらにさかのぼればレーマン、そしてゼップ・マイヤーなどなどホントに優秀なGKが多い!人種的に大柄なことも幸いして身体も強く、守備範囲の広いキーパーを過去にたくさん輩出しています。

その中でも史上最高のキーパーと言われるのが、このマヌエル・ノイアーです。193cmと恵まれた体格を活かし、ボールの読みの良さ、反応のするどさ、果敢な前方へ守備など、ポジショニングと反応に優れたとても攻撃的なキーパーです。スローイングでもセンターサークル越えと恐ろしいパワーを持った、とにかくデカイ、ツヨイ、ハヤイの3拍子揃った動けるキーパーなんです。

ついこの間までは日本代表の内田篤人選手と同じシャルケ04に在籍、誕生日も一緒ということもあり親交が厚いそうです。一緒にいる写真なども多くネットにあり、女性の方でご存知の方も多いかと思います。

ここまでもガーナ戦の2失点以外は全て1点以下の最少失点で切り抜けており、初戦の強豪ポルトガル戦は見事完封。ドイツチームに大きな弾みを付けた一戦となりました。今大会の試合を観戦したオリバー・カーン氏曰く『大事な局面でチームを救える世界最高のゴールキーパー』との評価も。

今大会のドイツは初戦の4−0皮切りに大量得点の試合が多く、攻撃陣に目が行きがちですが、最終ラインを守る守護神が決勝戦でも鉄壁の守備を見せるのか注目してみて下さい。

 

■競り合いのゲームに違いを生むキャプテン『ハビエル・マスチェラーノ』

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今回のアルゼンチンは6試合で8得点と攻撃面では少し物足りない内容で決勝までやってきました。

特に準決勝ではスコアレス、2点差ついた試合でもオウンゴール絡みであったりと、得点の殆どはメッシ頼みのチーム。イグアイン、アグエロ、ディマリアと世界でも名を轟かせる攻撃陣を揃えたチームとしては、この点数は寂しい限りです。ちなみにドイツはここまで17得点!桁違いの得点力です。

また、得点を挙げているメッシもクラブでの献身的なプレイとはがらっと変わって、代表では守備にほとんど絡まず、最前線に張り付いて走らないプレイスタイルで、ゴール前だけで決定的な仕事すると言うことに徹しています。個人的な意見ですが、今大会数々名試合があるなかでもアルゼンチンの試合に関してはやはり、印象として薄いんです。

そんな中でも、やはり地力があるのでしょう、地味ながらも決勝まで駒を進めてきました。

前述のドイツと同じく守備陣の奮闘でここまで6試合全て最少失点差(1点以内)のギリギリのゲームを切り抜けてきています。その中でも守備的MFでゲームを組み立てているのが、このハビエル・マスチェラーノ。クラブではメッシと同僚でバルセロナに所属し、センターバックとしてもプレーすることもある守備の達人。174センチと小柄ながら、競り合いでの高さや駆け引きのスピードにすぐれ、クラブのリーガ優勝にも大きく貢献しました。

2008年11月にディエゴ・マラドーナ監督がアルゼンチン代表監督に就任した際には、マスチェラーノを中心としたチームづくりを行い、「私のチームはマスチェラーノと残りの10人で構成されている」と言わしめたほど。チームを後ろから統率し、キャプテンシーを持ってゲームを落ち着かせるという点では日本では遠藤選手の様な役割と言えばわかりやすいでしょうか。

小兵ながらスピードとゲームメイクで5チームを渡り歩いてきた苦労人。体格的にも日本人も見習いたいプレイスタイルです。今回のアルゼンチンチームは、人望も厚い彼だからこそ、一丸となって苦しい一点差の試合を数多く勝ち抜いてきたのだと思います。

決勝ではこの守備感覚に優れたキャプテンと、身体も強く、パスサッカーまでも取り込んできた超攻撃的なドイツ攻撃陣とのマッチアップが見物ですね。

1ヶ月続いたお祭りもあとわずか。さてどんな結末になるのやら。今から楽しみでなりません!
決勝は月曜日の朝4時から。眠い時間かとは思いますが、お仕事の前にいかがでしょうか?

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