
先日行われたデルレイビーチ・オープン(アメリカ/デルレイビーチ、ハード、ATP250)に出場した世界ランク71位の錦織圭選手ですが、惜しくも地元勢のマッケンジー・マクドナルド選手(アメリカ/元37位/現123位)に6-7(4)、6-4、5-7とフルセットで敗れ、2回戦進出はなりませんでした。

奇しくもこのデルレイビーチ・オープンはまだ18歳で世界244位だった2008年に記念すべきツアー初優勝を飾った思い出の大会。今回も前週の1回戦負けを引きづらずに、フレッシュな状態で参加し復調の様子も見られました。
18歳の錦織選手はまだ無名で当時世界12位だったジェームズ・ブレーク(アメリカ)選手との決勝戦は下馬評では圧倒的不利と目されていました。ハードヒッターでクレバーなテニスをするブレーク選手に対し、一歩も引かないどころかさらに高速のラリーを仕掛け、時にはドロップや伝家の宝刀エアKを連発するなど、当時リアルタイムで見ていたので、『ついに日本にも世界トップを目指せる逸材が現れた!』と興奮したものです。

優勝後のインタビューも初々しく、飄々とした錦織選手の人柄がよく現れた優勝インタビューでした。あれから錦織選手は一気にスターダムを駆け上がり、ビッグ4全盛の時代に世界ランク4位まで食い込む活躍を見せました。今の時代だったら確実に世界ランク1位を取れたのではないかと思ってしまうくらい日本を、そして世界を熱くさせました。
そんなスタートの地に戻って来た錦織選手、なんとデルレイビーチ・オープンから「Walk of fame」に殿堂入りし名を連ねることが大会公式サイトで発表されました。「Walk of fame」は著名人の手形などを街中の道路などに展示するものですが、ハリウッドのものが有名。デルレイビーチにも同様のものがあるそうです。
今回は2023年と2024年のデルレイビーチ・オープン王者のT・フリッツ(アメリカ)、そして元世界ランク3位で2011年大会を制覇したJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)とともに「Walk of fame」に殿堂入りするとのこと。
また一つ、錦織選手に勲章がつきましたね!今度は復帰後のツアーレベルでのタイトルに期待しています!