
今年の全米オープンも、やっぱり見ていて面白いですね。毎年この大会が始まると「もう夏も終わりか」と感じるんですが、ニューヨークの会場はそんな季節感とは関係なく、連日かなり熱い試合が続いています。四大大会の最後ということもあって、選手たちにとってもシーズンの集大成という雰囲気がありますし、他の大会とは少し違う独特の緊張感があります。
日本人として特に気になるのは、やはり錦織圭選手と大坂なおみ選手です。
錦織選手は今シーズン限りでの現役引退を発表していて、今回が最後の全米オープンとなりました。全米オープンといえば、やはり思い出すのは2014年。準決勝でノバク・ジョコビッチを破って、日本男子として初めてグランドスラムのシングルス決勝へ進出した大会です。あのときは「本当に日本人選手が四大大会で優勝するかもしれない」とワクワクしながら見ていた人も多かったと思います。

今回は予選からの出場となりましたが、1回戦ではセバスチャン・オフナーを6-1、2-6、6-2で破って勝利。続く試合も勝ち上がりましたが、予選決勝では同じ日本の坂本怜選手に4-6、6-7で敗れ、本戦出場にはあと一歩届きませんでした。それでも最後の全米オープンで勝利を見せてくれたこと自体がうれしかったですし、試合後にセレモニーが行われる姿を見ていると、改めてひとつの時代が終わっていくんだなと感じました。
長い間、日本の男子テニスを引っ張ってきた選手だけに、錦織選手の試合を見てテニスを始めた人もかなり多いのではないでしょうか。自分たちが普段コートでラリーしているときでも、錦織選手のようなバックハンドやリターンを一度は真似したことがある、という人も多そうです。
一方、大坂なおみ選手も今年の全米オープンでしっかり存在感を見せてくれました。1回戦から勝ち上がり、3回戦ではエリーゼ・メルテンスとの接戦を6-3、3-6、7-5で制してベスト16へ。左アキレス腱に不安を抱えながらの戦いだったということを考えると、この勝利はかなり価値があったと思います。

4回戦では第2シードのエレナ・リバキナに1-6、4-6で敗れましたが、結果以上に「また大坂選手らしいテニスが戻ってきた」と感じさせてくれる大会だったように思います。強烈なサーブとストロークはもちろんですが、苦しい場面でも簡単には崩れない姿が印象的でした。
錦織選手の最後の全米オープンと、再びトップを目指して戦う大坂選手。今年の大会は、日本のテニスファンにとって少し特別な全米オープンになった気がします。
錦織選手が作ってきた流れを若い選手たちがどう受け継いでいくのか。そして大坂選手がこれから再びグランドスラムの優勝争いに戻ってくるのか。今大会の勝敗だけではなく、これからの日本テニスにも注目したくなる大会でした。
こういうトップ選手の試合を見ていると、不思議と自分もテニスがしたくなります。もちろん同じようなショットはなかなか打てませんが(笑)、次にコートへ行ったときは、錦織選手のリターンや大坂選手の思い切ったストロークを少し意識して打ってみたいですね。







