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世紀末、美の形

2011年9月23日 金曜日

世紀末も過ぎて久しい昨今ですが、先日府中市美術館で行われている『世紀末、美の形』展に行ってきました。

ここで言う、世紀末はさかのぼること110年1800年代の終わり、更には世紀をまたいで19世紀の初頭にかけて活躍したアーティストの展覧会となっておりました。アール・ヌーヴォー、アールデコの巨匠による、絵画(版画)とガラス工芸を「時代のかたち」とリンクさせ紹介する見応えある内容となっておりました。

■展示内容

「世紀末」という言葉の響きには、どこか退廃的(たいはいてき)な香りが漂っています。しかし、19世紀末のヨーロッパはまた、活気にあふれた時代でもありました。終末思想にも煽(あお)られた言いしれない不安と、楽天的な華やかさとが混ざりあい、独特の雰囲気(ふんいき)に満ちていたのです。

そんな時代、美術の世界では、新しいものを切り開こうとする動きが、次々と生まれました。「目に映るままに描く」という西洋絵画の常識に、真っ向から挑戦 したルドンやゴーギャン。あるいは、「工芸」という枠をのりこえて、絵画や彫刻にも比肩するガラス器を生みだそうとしたガレ。ポスターという新しい広告に 鑑賞する楽しみまでも与えようとしたミュシャ。

この時代の絵画や工芸を、あらためて見渡してみると、作品の外見がとてもよく似ているという素朴な事実に気づかされます。たとえば、ゴーギャンやミュシャ の大胆にデフォルメされた有機的な色面や曲線、あるいは、ルドンやガレが光や闇を単なる自然現象としてではなく、神秘的なものとしてとらえようとした表 現。それらは、同時代でなければ生まれえない「何か」を、共有しているのです。

立場も、表現手法も、背負った伝統も異なる作家たちが、未知なるものを目指した結果として、造形性で結ばれたひとつの世界が生みだされたということは、たいへん興味深いことです。それは、作家の理念や価値観をもこえた「時代のかたち」と言うべきものではないでしょうか。

美術館ホームページより

大好きな、ミュシャとラリックが同時に見れるとあって、公開前から心待ちにしていた展示会でしたので、さぞかし混雑するのだろうと思いきや、ガラガラの展示会場。

私を含めても全館内で5人くらいしかいなかった時間帯ではなかったでしょうか。初日が土曜日で、連休初日と重なった為なのか、おかげさまでじっくり堪能することができました。

入ってすぐ、ミュシャの『百合』。連作の4つの花より、2点が正面に飾られておりました。


アルフォンス・ミュシャ「百合

歩いてすぐのところにラリックの『羽のあるニンフ』が鎮座していました。これは、パンフレットでも紹介されている、今回の目玉展示でもあるようです。

ただ実際見ると、こんなに小さいんだと感心するコンパクトさ。デザインもさることながら、5cmも無いような小さなブローチに精緻な飾りやガラス細工がちりばめられていて、これは人のなせる技なのかとアーティストの技術に心奪われます。

ルネ・ラリック ブローチ 『羽のあるニンフ』

歩いて数歩でこの2つでしたので、もう結構満足感があったのですが、その後ろのスペースにも【自然とかたち】ということで、花に囲まれた装飾のミュシャの『ラ・トスカ』や、水の怪物オンディーヌのモチーフのラリックによるガラス皿など息をのむ展示が続きます。特にミュシャ関連はサラ・ベルナールのアメリカツアーポスター『ジスモンダ』をはじめ多くの作品を鑑賞することができます。

アルフォンス・ミュシャ 『ラ・トスカ』

展示は4部構成で、

・自然とかたち
・文字を刻む
・異形の美
・光と影

ということで、次のブロック『文字を刻む』では有名なガレのカゲロウモチーフの器やゴーギャンの版画など美しい絵画とガラス工芸に目を引かれました。

ポール・ゴーギャン「ナヴェ・ナヴェ・フェヌア(かぐわしき大地)」
エミール・ガレ「好かれようと気にかける

その後ろの2つのブロックでは『異形の美・光と影』をテーマにルドンの絵画やガレの枯れた蘭をモチーフにした器、ランプなどは美しくもあり、妖艶で恐ろしささえ感じるような生き物の形を写し込んだ作品が並びます。

特にガレのガラス細工は、ガラスってここまで表情のある素材だったのかと驚きを持ってご覧頂けると思います。日本では長野にある北澤美術館が有名ですが(今回の展示品もここから多く来ています)、その他でも日本でもミュシャなどは多くの美術館で見ることができますので、ファンも多い作家さん達です。

そんな人気作家の集まった今回の展示会は11月23日までとかなり長い期間開催されております。併設のカフェや、隣接する緑豊かな府中公園などもリラックスできる優雅な空間ですので、ぜひともお時間のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか?平日はゆっくり見ることができるので、特におすすめです。

ホームページはこちらから
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/index.html

ハイキング(ウォーキング?)

2011年9月16日 金曜日

今月の特集は「ハイキングに行こう!」ということで、実際に行ってみました。

場所は西武球場近くの「多摩湖畔から軽便鉄道廃線跡をめぐる」というコースで、西武鉄道が沿線でのハイキング(ウォーキング)を紹介している「ハイキングマップ」というサイトで見つけたものです。

(最初にお断りしておきますが、このコースは結構ツライです。特に後半はただひたすら歩くだけで、特に見所もありません。コースの前半を逆(武蔵村山から西武球場)に辿るくらいがちょうどいいと思います)

 

まずは、西武球場です。まるでUFOみたいに見えます。

 

しばらく進むと多摩湖(村山下貯水池)が見えてきます。

なんとかくパノラマ写真にしてしまいました。(クリックで大きな画像が表示されます)

 

ここから神社の三連荘ですが、徐々にさびれていきます。
(最初の豊鹿島神社は「裏」から林を突っ切っていきますが、これはどうかと思います)

↑「豊鹿島神社」

↑「八坂神社」

↑「熊野神社」

さて、タイトルにもなっている「軽便鉄道廃線跡」ですが、特に軌道が残っているわけでもなく、いくつかのトンネルがあるだけです。

ここまで来て左足の小指が痛くなってきてしまったので(後でみたら、爪が真っ黒になっていました)、地図で「ダイダラボッチの井戸」と書いてある横の道を使ってショートカットしました。

途中の林道は雨が降ると川になるようで、階段などには泥が溜まっています。

なんとか林道を抜けて「多摩湖自転車道」に合流しました。

ここから後半になりますが、なにもないです。写真もないです。
途中にあった玉湖神社は地震の影響で社殿にひびが入り、取り壊しになるそうです。

最後に「ハイキングといえばお弁当」なので、当日持って行ったお弁当の写真で終わりにしたいと思います。

台湾旅行

2011年9月9日 金曜日

台湾に旅行に行ってきました。
台湾は初めてだったので、定番の観光スポットを巡ってきました。
行った場所を少しご紹介します。

 九份という台北の北東にある町です。日本では、「千と千尋の神隠し」の舞台でも知られています。
九份は戦前、金鉱のあった場所ですが、戦後、閉山し、古き良き時代の雰囲気が手付かずに残されたそうです。
本当に物語の世界の様でした。

 急な階段を上っていくとレストラン、屋台、お土産屋さんなどが両サイドにたくさん出ています。

 

  山の上にあるので、見晴らしも良かったです。

 

こちらは忠烈祠の衛兵交代です。
忠烈祠は主に戦争で亡くなった英霊を祀る祠で、陸、空、海軍から選抜されたエリート衛兵が交代で大門と大殿の守護を担当します。

衛兵交代セレモニーは、毎日、毎時ちょうどに開催されているそうです。
銃を肩にかけ、一糸乱れぬ様子で行進する様子に、思わず見入ってしまいました。

そして、交代した衛兵が台の上に乗り、任務に就いたら、1時間は微動も出来ず、ずっと同じ体勢です。
まばたきもしないで立っている姿は人形の様にも見えてしまいました。

台湾での移動はMRTが分かりやすくて便利でした。
どの駅も広々としてきれいです。

日本でいう切符はコインでした。スイカのように改札でかざして中に入ります。

 また、台湾は夜市も有名です。
数箇所で毎日開催されており、屋台がずらっと並び、活気があります。

台湾は料理も美味しく、治安も良く、居心地が良くて楽しかったです。
また、台湾人は日本好きの人が多いようで、うれしく感じました。

2泊3日の短い旅行でしたが、気分をリフレッシュできました。